20080401

坂道 サマータイム サグレシュ 


ポルトガルに春が来た。
朝事務所に向かう坂道では、白いライムストーンの石畳に強い陽射しが反射して目を開けていられない。事務所のスタッフも徐々に衣替えを始めている。3月末にヨーロッパがサマータイムへ移行したのを境にして、リスボンを漂う空気も時間も春の装いに変わったみたいだ。定時に仕事を終えて外に出れば、外はまだ明るいし日によってはムッとした熱気に包まれることもある。
ポルトガルではこの時期になると食堂のメニューに魚が増え始めるという。ビーチに行く準備として、ヘルシーな魚料理で冬の間にたっぷりと蓄えた脂を落とそうとしているのだ。ここから先ポルトガルの気候は暑くなる一方だというから、4月に入ったばかりだというのに皆こぞってビーチに行ってしまう気持ちも分かる。
昼食のとき、お酒を控えていたはずのスタッフが徐にインペリアール(1)を注文してしまう気持ちも分かる。こんな日和に飲まないなんて嘘。

(1)imperial :リスボンでの生ビールの通称。普通のビールはセルベージャ(cerveja)。ちなみにポルトガル第二の都市ポルトではフィーノ(fino)と呼ばれている。ジョッキで、なんていうことはなく、控えめにコップ一杯で出される。別に春じゃなくても昼間っから飲むのだけれど。

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